- しわとたるみ –
1.手術をしないしわの治療法


1) ブリッジセラピーによる最新のしわの治療

- ブリッジセラピー(Bridge therapy)とは?

 最近注目されているしわの治療としてフラクショナルレーザーがあります。フラクショナルレーザーにはフラクセル、アファーム、eCO2、ブリッジセラピーなどがあります。それらの中でも “ブリッジセラピー”は「フラクショナルCO2レーザー」なので、最もエネルギー量を大きくできます。

 そのため、フラクセルのように皮膚を凝固させるだけでなく、皮膚を蒸散させて穴をあけることができます。皮膚に開いた小さな穴がぐっと縮むことにより皮膚が引き締まります。皮膚が縮んだところは線維芽細胞が刺激されてコラーゲン産生がおこります。ですから、とくに弛んだ皮膚の引き締めに効果があります。そして皮膚の再生能を高める治療です。皮膚の老化による様々な症状を改善します。

   ・ 小じわ・たるみの改善

   ・ 開いた毛穴の改善

   ・ にきび跡

   ・ しみの除去

   ・ 妊娠線の改善

   ・ 脂性肌の改善

 
 “ブリッジセラピー”は日本で初めて矢永クリニック矢永博子が導入しました(これは本当です)。フラクショナルレーザーの中で最も深く照射できます。照射径0.2mm、深さ1.25mmまでレーザーを蜂の巣状に皮膚に照射できます。照射した部位と照射しない皮膚が交互につながり、橋(ブリッジ)をかけたような状態になるのでブリッジセラピーといいます。

 照射した部位は深い穴が開くのでそこにコラーゲンの再生がおこり、皮膚の再生能力(自己治癒力)を促進して上記の症状が改善されます。照射当日は皮膚に穴があくためそこから浸出液がでて、赤くなります。翌日はそうした症状は改善し、3日目からお化粧ができます。これは、照射した部位と照射しない皮膚が交互につながるために、回復が早くなるためです。1回でも効果を感じられますが、6ヶ月あけて重ねて照射すると、いっそう効果があります。


2) 手術をしないでしわを目立たなくする治療法は注入療法があります。

 受診したその日に注入できるので簡便に顔のしわをとることができます。式典出席、同窓会の前など応急的にしわを取りたい方にはとても効果的です。また、しわがなくなったらどんな感じになるのかを体験してみるという気持ちで試みる方もいらっしゃいます。いずれにしろ永久に持続するものではありません。しかし、深いしわにならないための予防効果はありますので、ときどき利用されるのもよいかもしれません。

A) BOTOX(ボトックス)について

 ボトックスはボツリヌス菌から製造され、良性眼瞼痙攣の治療薬として用いられています。日本でも厚生労働省の認可の下、脳外科領域や眼科領域、ペインクリニックにおいて顔面痙攣などの治療にすでに使用されています。近年、美容目的に使用されるようになりました。アメリカのFDAにおいて安全性が確認されており、世界60ヶ国で使用されています。

 ボトックスの治療効果は顔の筋肉の動きを部分的に制限することによってしわを取るというものです。この注射の効果が持続しているうちはしわが消えて皮膚の表面がつるつるになります。額の横ジワ、眉を寄せたときにできる縦ジワ、笑ったときにできる目尻のシワ(カラスの足あと)、鼻にできる横ジワ、口のまわりのシワ、あごのシワ(いわゆるうめぼし)、首の縦ジワにも使用できます。また、上まぶたのたるみを軽減することもできます。

 笑ったときに歯ぐきが見えて気になる方もボトックスで治すことができます。ボトックスを定期的に注射すると眉よせや額にしわをよせるくせ、また笑いじわのくせが自然に薄くなってくるので、しわが予防できます。治療効果は注入より3日目にでてきます。また、2週間で効果が一定になります。その後、ボトックスの効果持続期間は6カ月から8カ月前後と思われます。

 欠点としては顔の筋肉の動きを部分的に制限することによってシワをとるので、顔の表情がなくなるような感じ(かたい表情)になることがあります。これは量を多く注射したときや、広い範囲に注射した際に生じます。しかし、これも時期がくればもとに戻るので心配はありません。この治療は顔の表情のバランスをとることが最も重要ですから、適切な量と注射部位の範囲を習熟した医師が注射を行うことが重要です。

<費 用>

・ ひたいのシワ 50,000円 +消費税
・ 眉間の縦ジワ 40,000円 +消費税
・ ひたい+眉間のシワ 80,000円 +消費税
・ 目尻のシワ 25.000円 (片側) +消費税
・ あごのシワ 50,000円 +消費税


B) ヒアルロン酸について

 ヒアルロン酸は膝の治療にも使用されており、安全実績のある製品です。顔に用いるのは架橋結合した長期間持続するタイプのものです。口のまわりのいわゆるホウレイ線のしわ、目の下のしわ、眉間のしわが適応になります。

 一時的にしわがなくなりますが、数ヶ月(約4〜6ヶ月)でもとにもどります。当院は持続期間の長いもの(約6ヶ月から1年)を使用しています。また、ヒアルロン酸は米国のアラガン社とメンター社の製品を使用しています。数回、注入を重ねると注入部の組織が固まって、しわが目立たなくなる方もいらっしゃいます。

<費 用>

・ 眉間の縦ジワ 30,000円 +消費税 
・ 口のまわりのホウレイ線 30,000円 (片側) +消費税
・ 隆 鼻 60,000円 +消費税


C) 培養線維芽細胞(自己コラーゲン)注入によるシワの治療

 一般に使用されているヒアルロン酸やコラーゲン(市販されているコラーゲンはウシ由来)は本人の組織ではないので、いずれ吸収されてしまいます。ヒアルロン酸やウシコラーゲンなどの異物を注入することに抵抗感のある方には自家組織移植の選択肢があります。

 自家培養線維芽細胞注入療法は最小限の犠牲で、ある程度自由な量のご自分の線維芽細胞組織を移植することができます。当院ではこの治療を開設以来、当院独自の再生医療の細胞培養技術を使って治療に用いています。従来の動物のコラーゲンや他人のコラーゲンに比べて多少割高になりますが、自分の線維芽細胞は何年も凍結保存することができるので、追加移植も可能です。また若いときの細胞を保存し、年をとってから使用することも可能です。

 日本でも当院と同様に自家培養線維芽細胞を移植する治療が行われています。当院で行う自家培養線維芽細胞注入療法は言いかえれば、ご本人のオーダーメイドのコラーゲン注入治療です。耳の後ろからわずかの皮膚を採取して、2ヶ月間ご本人の線維芽細胞を培養します(詳しくは自家培養線維芽細胞+PRPのコーナーをごらんください)。


3) ドクターコスメ

A) 矢永博子オリジナルドクターコスメ(オリジナルドクターコスメコーナーをごらんください)

 矢永博子は1985年から皮膚の細胞培養をおこない、やけどやきずあとなどの治療に用いてきました。長年の実績から、肌細胞にもっとも適したオリジナルドクターコスメを開発しました。この化粧品は肌細胞を元気にし、張りを持たせてくれるので、小じわに効果があます。

B) 博子クリーム

矢永博子が細胞工学の技術で作製したしわとりクリームは小ジワにとても効果があります。ぜひ試してみて下さい。 (1個 5,000円+消費税)


2.手術を用いたしわの治療法


1) ケーブルスーチャーによるリフト

 ほほのたるみ、とくに目の下の部分の脂肪が下垂してほほの高まりのない方が適応になります。糸をほほの脂肪の深い層からこめかみの有毛部の筋膜にとめるため、リフトの保持の期間が長期間(5年間で80%以上の保持力)であることが優れています。これがフェザーリフトなどの他の糸でのリフトとの大きな違いです。米国の美容形成外科医であるゴードン佐々木先生が開発した頬部を糸でつり上げて行う方法です。

 頬部からこめかみにかけて糸を固定してひきあげます。頬の高まりのない方にはとても効果的です。中顔面が引きあがりますので、思った以上に若返ります。頭の毛の中に1cmくらいの縫合のきずができます。頬部は注射のあとくらいのきずなのでほとんど目立ちません。 また、2日目から顔も洗えますし、お化粧もできます。糸を入れるときは麻酔科専門医が管理をしますので手術中の痛みはありません。安心して受けられて下さい。頭の毛の部位を3cmくらい切開することでテポラールリフト(こめかみを引き上げる)を合わせて手術できます。


2) マイクロリポインジェクションによる若返り

 マイクロリポインジェクションとはご自身の脂肪をお腹や太ももから採取して、当院オリジナルの処理を行って小さい脂肪(マイクロリポ)にして目の下、ほほ、ホウレイ線、口唇のしわに脂肪注入する方法です。ご自分の組織なので、ヒアルロン酸やコラーゲンのように全部吸収されてなくなることはありません。注入した脂肪の1/2は吸収されますが、1/2は残ります。

 生着するとそのまま長期間残ります。この点が他の注入療法と異なります。ほほ(中顔面)、ホウレイ線、口唇のしわに効果的です。また、目の下の目袋が目立つかた、目の下がやせてしわになっている方にも効果的です。若返りの方法としては非常に効果的で、びっくりするほど若返るので患者さんは大変満足されます。また、2日目から顔も洗えますし、お化粧もできます。手術は麻酔科専門医が管理を行いますので、手術中の痛みはありません。安心して受けられて下さい。


3) フェイスリフト

 ほほ、口のまわり、首のしわが適応になります。皮膚が弛んでいる場合はもっともリフトの効果があります。怖いと思われるかもしれませんが満足度は一番得られます。この手術手技はすでに40年の歴史があり確立された治療方法ですので安心してください。私はご本人らしさを変えずに若返るリフトを行います。

 目がつりあがるなど違和感があるリフトは行いませんので安心してください。頬部から首にかけてたるみが高度の場合はフェイスリフトが効果的です。当院のフェイスリフトは皮膚を切除するだけではなく、皮膚の下あるSMASといわれる筋膜も切除、縮めます。手術後の腫れを少なくするオリジナルの工夫をしています。また、きずができるだけ目立たないよう工夫しています。

 通常、手術日と翌日はフェースバンド(固定)をしますが、3日目の朝には固定は取れますので、洗顔、洗髪、お化粧もできます(仕事の都合のある方はご相談ください)。ホウレイ線から頬のたるみの場合はミニリフトでも十分効果が望めます。また、頬が脂肪で膨れてたるんでいる方はフェイスリフトとマイクロリポインジェクションを組み合わせると劇的に改善しますのでご相談ください。


4) 目の上・下のしわ取り術

 当院ではポピュラーな手術です。まぶたの衰えは年齢をもっとも早くから感じさせる部分でありながら、手術以外の方法では満足のいく効果を得られにくいのが現実です。あらゆる施術(レーザー、フォトフェイシャル、注入療法、オバジ、マッサージ)で効果が得られなかったら一度考えてみて下さい。この手術は熟練を要する手術の1つです。

 まぶたの余った皮膚を切除して、眼瞼の形を若々しく整えます。下まぶたに目袋ができふくらんでしわができている場合は余分な脂肪をとるとすっきりします。手術時に脂肪がたるむ原因となる脂肪隔膜を補強することでたるみが予防できます。まつげのすぐ下を切開するので1ヶ月ほどできずはほとんど見えなくなります。