- わきが –
 「わきが」はわきの有毛部〔毛のあるところ〕にあるアポクリン腺とエックリン腺の発達のよい場合に臭います。主としてアポクリン腺が臭い、エックリン腺が多汗に関与します。アポクリン腺から分泌する脂肪酸に皮膚の常在菌などの雑菌がまざり、臭いを出します。

 わきを清潔に保ちましょう。“わきが”の方は耳あかが柔らかく、白いティーシャツやブラウスを着るとわきが黄色く変色することがあります。また両親、祖父母、兄弟に“わきが”の症状がある方は同じようにわきがになることがあります。しかし、“わきが”が他人に移ることはありません。

 “わきが”はあくまで、アポクリン腺の発達が良く量が多いことに関係しているからです。日本人は臭いに敏感な方が多いので気にされる方は多いです。実は西洋人の方がはるかに多いのです。だからフランスで香水が発達したのです。“わきが”でお悩みのかたも多いと思います。

 “わきが”は夏場にたいへん困りますので、できればそれ以外のシーズンに治療を終えられることが大切です。当院はスタンダードな腋臭症手術で直視下に臭いのもととなるアポクリン腺を剪除する方法を行っています。この方法は
“皮弁法”といいますが、形成外科の歴史のなかで確立された方法です。成績も安定しています。

 においは70〜80%程度、汗の量は50%程度の減量を目標とします(個人差はあります)。

 においも汗も完全にはなくならないのが事実です。なぜなら臭いや汗を100%なくすにはわきの皮膚を全部切除しなければならないからです。わきの皮膚を全部とると手が上がらなくなります。ですからヒトのわきの解剖学的構造上、やむを得ないことです。

 でも本当に“わきが”でお悩みのかたは仮に20~30%残ったとしても、そこまで減量できればかなり違います。あとは日常的なケアーをきちんと行えば、それほど困ることはないと思います。過去に他院で手術を受けられて十分な効果が得られなかった方の再手術も数多く行ってきました。

 “わきが”は保険適応です。保険は「悪臭はなはだしく他人の就業に支障を生じる事実が明らかであって、客観的に 医療を加うべき必要がある場合は給付して差し支えない。軽度のものは給付外」と記載されています。ですから多汗症のみは保険適応になりません。

手術当日の保険本人負担分は約3万5千円、その他に投薬料、注射料、術前検査料、短期滞在手術管理料(当院は手術日に麻酔科医が勤務していますので特別な安全管理料の加算が許可されています。)等が1万円程度です。合計4万5千円程度です。

もちろん日帰り手術で行っています。“わきが”の手術は大きな病院では現在も入院を原則として行っているところも多くあります。また、“わきが”の手術は局所麻酔剤を比較的多く使用しますので、安全管理は非常に大切です。ですから当院では常勤の麻酔科専門医が安全管理を担当しております。

 当院の手術プログラムですが、初診時に診察と術前検査を行い、手術予定日を決めます。 手術当日1〜2名の医師で片側ずつまたは両側同時に手術を行います。約1時間以内で終わります。


その後通院の必要な日は、

手術翌日:手術の経過の観察。出血はないか?傷の状態はよいか?など
     順調であればその次の来院は7日目です。
     これ以降はご自分で自宅で処置を行っていただきます。

手術後3日目からシャワーをかけて洗ってかまいません。

手術後1週目来院、手術後2週目来院。
 できればその後も2週間に1回程度のレーザー治療に通院されると、きずあとの経過が良いようです。
(術後2~3ヶ月までを目安とします)手術後6ヶ月でこの治療の経過観察を一旦終了します。

 わきがの手術を行うとわきの毛も少なくなります。手術のあと半年~1年くらい経過してから医療用レーザー脱毛を行うとわきの毛の手入れも不要となります。さらに、臭いや汗も一段と少なくなります。


Q:
再発することはありますか?

A:
再発という表現は不適切と思うのですが、やはりどの程度手術の時にアポクリン腺が取り除けたかということが大切です。はじめに書きましたように手術により100%すべて腺組織がとりのぞかれるわけではないので、若干は残ります。

 その一部残存する腺組織が術後ある時期より機能亢進するという現象は書物に記載はあったようです僅かに残る臭いに対しては、わきにぬる医療用あせ止めがありますのでご相談ください。これもかなり有効です。